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2008年05月 アーカイブ

2008年05月12日

アマカス

アマカス
甘粕。甘酒はもと堅練りが普通であるらしい。東日本を始めとして各地でアマカスまたはアマガユ(甘粥)という名が広く行われている。青森県津軽ではアマカイ、同地方の一部と秋田県仙北郡ではアマイ、同県下にはアマカスという所もあり、岩手県ではアマユといった(東北方言集)。福島県中部ではアマカス、アマガイという。秋田県の男鹿半島のアマカスの製法は一つの例だが、米をケメシ(粥飯)に煮て甕に入れてさましてから、同じ量の麹を入れて掻き混ぜ、何かかぶせて二日ほどおいてから食べるという(男鹿寒風山麓農民日録)。水に薄めて湯にして飲むのが普通だが、長野県諏訪の古い祭りでは、これを木の葉に包んで供えたことが記録に見えている(民間伝承八ノ八)。兵庫県印南郡地方で、正月十五日の粥をいい、前日の左義長の火で焼いた餅を入れる。この粥は歳頭という神役の家で炊き、昨日世話になった人々を招く(郡誌下)。この日頭渡しがあり、道具を引き継ぐ。広島県比婆郡で、ハンゲアマガイというのは半夏甘酒のことである。山口県大島郡では甘酒をアマガユという。熊本県球磨郡神瀬村(現・球磨村)では麹に麦を混ぜて作るイチヤザケ(一夜酒)を麦のアマカイといい、氏神や観音の祭りなどに村で作った。神をまつる酒という(山村手帖)。同郡五木村ではアマガイを盆の十三日に作り、十四日の朝精霊棚の膳に供える。長崎県壱岐郡でも甘酒をアマユあるいはイチヤザケといい、祭礼には必ず作るという(壱岐島民族誌)。同県対馬あたりのアマザケは固く、噛む(食べる)時は手に持つという


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2008年05月14日

小紫

小紫
延宝八年(一六八〇)二月のことであった。京都の久(ひさ)氏某(なにがし)という一代男世之介なみのプレイボーイが、三代目小紫の艶名を聞き及んで見ぬ恋にあこがれたが、親の目を盗んで百二十里のところをはるばる出向くわけにもいかず、悶々としていた。ある日、都で一番の太鼓持を呼びよせて悩みを訴えると、太鼓持が、「それほど恋しく思われるのでしたら、かの君の付差(つけざ)しなどいただかれて、憂さ晴らしをなさいませ」といった。付差しとは、口を付けた盃を相手に差すことをいう。そこで何某は、小紫の紋と自分の紋を比翼にして蒔絵した小盃を注文し、「この盃を持ちくだり、急いでお流れをいただいてこい」と、太鼓持を江戸へ発(た)たせた。吉原に着いた太鼓持は、とりあえず小紫を五日間揚げ詰めにするということにして、かくかくしかじかと小紫に訴えて、盃を差した。すると小紫は、「その久様というお方は、江戸でも隠れない粋人でいらっしゃる。そういうそなたも都一の太鼓持と承知しています。うそか真実(まこと)か存じませぬが、これほどまでに深い思いを、むなしくいやといっては、情(なさけ)知らずというものでしょう。とはいえこのまま戴いては、買われることを喜んで、逢いもせぬお客の盃を戴いたといわれ、人にそしられ、この身の面目もすたります。嫌うわけではありませぬが、この盃はさわります」といった。「さわる」とは、相手から差された盃に口つけず、そのまま返盃した後に受ける作法をいう遊里語である。さすがの目から鼻へ抜ける太鼓持も、道理に詰まってなっとくし、「この盃を持ち帰るまでは、大尽(だいじん)の揚げ詰めということにしよう」と、揚屋の亭主に三十日分の揚代を渡して、都へのぼって行った。その後、京都の大尽は、小紫のあっぱれな詰開(つめひら)き感心して、小判百両を贈ったという。(「元禄の演出者たち」 暉峻康隆) 天和二年正月刊の『恋慕水鏡(れんぼみずかがみ)』にある話だそうです。 


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2008年05月20日

ルイス・フロイス

ルイス・フロイスの日欧比較
私たち日本人の大好きな海外との比較の先駆的な本として天正13年(1581)にポルトガル人宣教師ルイス・フロイスによって書かれた「ヨーロッパ文化と日本文化」がありあます。日本では、「暖める」「しつこくすすめる」「椀をあけて飲む」「食後に飲む」「前後不覚に陥る」「一滴も残さず飲みほし」と、日本の飲酒習慣を描きます。この逆がヨーロッパです。この「食事と飲酒」の部分で面白いのは、「われわれはすべてものを手をつかって食べる。日本人は…二本の棒を使って食べる」と記しているところです。


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2008年05月29日

「水割りストロベリー」

「水割りストロベリー」
昭和20年、巌谷大四が東方社という陸軍参謀本部直属の対外宣伝機関に勤めていたとき、社の誰かが苺のエッセンスだという、怪しげな真紅の液体を一升瓶で持ってきたそうです。酒のない時代だったので、皆喜んで、コップにそれを三分の一ほど入れ、水をつぎ足して呑んだそうです。呑んでみると味もそっけもなく、苺の匂いばかりがぷんぷんしていたということです。しかしこれは大変なアルコール度をもったもので、多量に呑んで広間のソファーにひっくり返る者が続出したそうです。(「文壇ものしり帖」 巌谷大四) この時代は苦味チンキやインク、メチルなど色々なものが飲まれたようですが、「味もそっけもなく」という表現からして、結構上手に蒸留してあったアルコールだったということなのでしょうか。

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2008年05月31日

酒屋万流

酒屋万流
文字通り、蔵元によってそれぞれの流儀があるということですが、味もそれだけあるということです。協会7号酵母は、一時全国の酒蔵の97%が使用していました。そうであるのにもかかわらず、酒蔵の味はそれぞれに違います。これが面白いのではないでしょうか。

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